相談員が受けた相談

介護の意識の低さ

介護相談員の気づき (84歳女性/認知症あり/要介護度 4/グループホーム/利用期間 3年)

【相談内容】

 相談はされなかったが利用者の異変を感じ職員に尋ねた。(痛み、発熱、脱水状態)
 褥瘡があり広範囲で深部に達するもの。訪問看護師も入れず手当を資格のない施設長がしていた。

【相談員の対応】

 すぐ事務局へ連絡・報告。

【事務局の対応】

 すぐ施設の責任者を呼び事情を聞き訪問して改善を求めた。

【改善状況】

 エアーマットを入れ訪問医師、往診看護師を入れその後(看護師の居る)有料老人ホームへ移した。

【相談員の感想】

 直接事業所には伝えにくく、事務局に相談した。事務局の対応が早かったので大事にはならずに済んだが、職員のレベルに問題がある事が多いのでその様な事業所への訪問は心が痛みます。


解説・ポイント

 

 利用者の状況を観察して気がついたことへの対応についてであるが、この事例は職員の意識の問題などではないことを示している。もちろん、施設職員の知識、技術、倫理観、法令遵守についての認識などの問題はあるが、むしろ、施設の経営者や管理者が不適切な事業所運営をしてきたと見ることができる。

 利用者の健康に不可欠な医療ケアは、施設管理者が最も留意しなければならないことである。利用者の健康上について介護相談員が気がついたことを職員に尋ねた内容については詳細が不明であるが、職員が利用者の健康状態を認識していたならば、なぜ対応しなかったのだろうかと考えてみることも必要であろう。その場合、施設としての問題が浮かび上がってくるだろう。また、職員が利用者の状況を認識していなかったならば、職員の問題と職員に対して適切な人事管理をしていない施設の問題が見えてくるだろう。

 介護における不適切なサービスは、職員の問題に矮小化するのではなく、施設の経営実態、運営方針などが介護サービスに反映されていることに留意して欲しい。この事例では事務局が速やかに対応しているが、行政指導の対象になる問題も含まれていることも考えられる場合には、事務局への的確な報告が重要である。

更新:2016.11.1