相談員が受けた相談

他の施設に移りたい

介護老人保健施設 / 70歳 / 女性 / 認知症あり / 

【相談内容】

 家から近い他の施設に移りたい。

【相談員の対応】

 施設側に話すことの承諾を利用者からいただき施設へ伝える。

【施設の対応】

 家族が対応することなので、施設側からは手続きを進められない。
 老健への転所の時、入所者の病状の進行度により無理と言われた。

【相談員の感想】

 訪問の時、利用者から聞かれ返事に困っています。


解説・ポイント

 入所している利用者にとって施設の種別による違いなどは理解されているとは言い難いことがよくある。老人保健施設への転所の際に病状から無理といわれていたということだが、どのような病状かが分からないため具体的に考えることが難しいことを前提に、この事例について考える。

 この事例では転所の相談ということであるが、そもそもの施設入所について考える必要がある。老人保健施設に限らず、施設入所にあたっては利用者本人の意向よりも家族の意向が優先されてしまう現状であるが、施設は、なぜ家族が施設入所の意向があるのかということにもっと考えを向ける必要がある。

 その上で、利用者の将来の生活や介護の方針などについて具体的に相談を受け、助言などしていかなければならない。老人保健施設ではケアマネジメント担当者や支援相談員が利用者や利用者の家族の相談に応じることは業務の一つであり、そのことから考えるならば、施設の対応は適切ではないといえる。

 介護相談員は自分だけで利用者に対応しようとするのではなく、事務局をとおして施設の相談体制・苦情対応体制の確認などを求めることも考えなければならない。

更新:2017.1.5