相談員が受けた相談

災害時の避難経路の確保を

デイサービス / 相談員の気づき

【相談内容】

 『災害時の対応』について施設に観察・聴き取りを行う。
 災害時の避難経路の確保がない。
 非常口が荷物で塞がれ、ドアが開かない状態である。
 マニュアルも不備で、職員の意識も低いと思われる。

【相談員の対応】

 「意識の低さ」に気づいてもらえるよう、他施設での例を出す等して、職員・管理責任者に話をする。
 災害時は利用者だけでなく事業者側もパニック状態になること必至。
 非常時の対応の大切さを共に考えようと持ちかける。

【事業者の対応】

 徐々に改善に向けて行動、3か月後には荷物を整理し、非常口が確保された。
 避難経路も明確になった。

事務局の対応

 避難経路の確保は、全ての施設において重要なことであるため、全施設に対し、点検・確認頂くことを目的に相談員が訪問することを指示。

【改善状況】

 事業所内のレイアウト見直し、環境面のレベルアップにつながっている。

【相談員の感想】

 課題をはっきり伝えて、聴き取る、という訪問スタイルにより、問題点について事業所・相談員相互が確認できることはよいと思う。一歩ずつでも改善に向かわれたことで訪問の意義があったと思う。


解説・ポイント

 避難経路の確保など災害時の対応はとても重要なことで、施設の姿勢なども関係することがらである。介護サービスの適否に直結しているとともに、職員の能力や体制、事業所の組織運営の問題でもある。そのような認識に立って、市町村の事務局や介護相談員も訪問の際に留意しておくことは大切であるが、必ず考えて行って欲しいことがある。
 非常口等については建築基準法や消防法の規定があり、それに基づいた対応が求められる。消防法の規定に該当する場合であれば消防機関の検査などが求められるが、避難経路や非常口が荷物でふさがれている問題は災害時に危険というだけでなく、消防法の規定から問題がある。市町村によっては消防法などの適用だけでは十分に対応できない小規模の社会福祉施設等に対して、条例や指針を定めて指導を行っているところもある。防火管理者などが適切に機能しているかどうかということも問題になる。
 そこで、市町村事務局は、まず、消防機関と適切に連携する必要がある。消防機関の実地調査を求めるなど法的対応について適性を維持することが必要である。万が一火災等が起きた場合には消防機関が対応を求められることを忘れてはならない。そのうえで、消防機関や関係機関と連携のもと、介護相談員が介護サービスの向上をめざした関わりを持つことなどを事務局は考えなければならない。

更新:2016.3.1