朝の迎えの時間が毎回違う。同じ位の時間に来てほしい。
相談を受け、すぐに施設の生活相談員に報告した。
「他の利用者の状況が毎回違うので難しい」本人と話して理解してもらいます。との事
施設側は、本人と話して理解してもらった。
「できるだけ同じ時間に行けるように努力します」との事。
不満をいう事で利用者と施設側が話し合うことができた。
少しは役に立ったのではと思った。
送迎の問題と見てしまいがちであり、施設もその場限りの対応と施設の立場を押しつけることになってしまうが、利用者本人がデイサービスにどのように向き合おうとしているのか、向き合っているのかが見えてくる内容である。居宅介護支援専門員と介護サービス事業者が利用者本人の意思やニーズを的確に把握していないのではないかと見ることもできる。
利用者本人が求めているのは、単純な「定時送迎」なのだろうか。自分の毎日の生活を規則正しくしていこうとするのは、自分が実現しようとしている目標に向かって、自分なりの計画をもっていることを理解してほしいと思っていることも考えられるし、何よりもデイサービスに積極的に取り組んでいる自分の気持ちを理解してほしいと思っていることも考えられる。
送迎する立場の事情や要求もあるだろうが、利用者の立場とニーズをきちんと見ることがなければ、介護サービスにおいて的確な個別プログラム、個別サービス計画をつくることはできない。介護サービスは入浴や食事などを提供すればよいというものではない。一人ひとりの利用者にとってサービスが生きてこなければならない。そのことから考えるならば、利用者本人がデイサービスに何を期待しているのか、どのような気持ちでお迎えを待っているのかを考えることが必要である。