主人が亡くなり、長男の世話になっている。教会が心のよりどころなのに、嫁が外に出してくれない。近くに教会があればタクシーを使ってでも通いたい。
たまたま、教会の場所を知っていたので教えたら、スタッフに確かめてほしいといわれた。スタッフに伝えたところ、「叶えられないこともあるので、情報を与えないでほしい」とのこと。仕方がないので、教会があるのは私の思い違いだったと相談者に伝えたが、教会がどこにあるかという情報も与えられないのかと、心に残っている。
利用者はなぜ職員に確かめてほしかったのか尋ねてみよう。希望を叶えるには職員の援助が必要なのか。また、なぜ職員に直接確かめないのか。もしかしたら、職員に話しにくいのかもしれない。さらに、どうして家族は外出させてくれないのだろう。もしかしたら家族への不満がでるかもしれない。
相談員は、聞かれれば何でも情報提供すればいいというものではない。その情報がなぜ必要なのか、理由や背景は何か。相談員が伝えた情報が、その人の生活によい結果をもたらすとは限らないこともあることに留意したい。