介護保険制度の改正により、入居料が値上がりすることが不安。もとの家がまだあるので、いままでどおり一人で生活したい。ヘルパーなどの支援があれば、なんとかなると思う。
施設の指導員に相談内容を伝える。
施設でも、すでに本人から相談を受けており、区のケースワーカーとも相談している。一人暮らし(足が悪いので5階での生活が可能かどうかも含めて)がどの程度可能か、娘の協力も得て検討したい。
相談者の一人暮らしへの希望が強く、娘の協力も得て外泊を試みたところ、そのまま退所し、一人暮らしを再開した。
相談者の家での生活に対する希望がとても強く、訪問のたびに訴えていたので、一人暮らしの再開は本人の希望にそった選択であると思う。ただし、一人暮らしには地域の支援が必要となるので、施設側もその点を心配している。
この事例で考えなければならないのは、施設と地域の介護サービスの連携である。つまり、利用者が施設から在宅へ、あるいは在宅から施設へと移動した場合、継続的な支援がむずかしいという現状がある。今後、ケアマネージャーの連携や制度的な課題も含めて、継続的なサービスのあり方を検討する必要があるだろう。
在宅(地域)のケアマネージャーと施設のケアマネージャーが連携すれば、利用者の不安が解消されるだけでなく、より利用者に合った介護サービスの提供が可能になるだろう。