施設には何もいわないで

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【相談内容】

風呂に入るのがつらい。シャワーだけならいいが、湯船につかると、夜、足が痛くて眠れない。職員には言いづらい。

【相談員の対応】

職員に入浴担当者に伝えて欲しいと頼んだ。次に訪問したときも、まだ伝わっていないと聞き、再度伝えた。

【施設の対応】

対処する。

【その後】

1か月後、相談者が足のむくみが取れ、痛くなくなったという。ところが、「もう施設には何もいわないで、話を聞いてもらうだけでいいよ、怖いから」という。

解説・ポイント

相談者は、利用者の訴えをどのように取り上げ、どのように施設に伝えたのだろうか。

相談を受けた利用者から、「もう施設には何も言わないで」と言われたら、介護相談員として役割を果たすどころか、かえって利用者に不利益な状態をつくったことになる。

利用者がなぜ職員に言えないのかをきちんと理解し、背景や施設の状況を考えたうえで、サービス事業者への伝達の仕方を工夫しなければならない。

本来、利用者が直接言えばすむことであっても、事業者に言えないのにはそれなりの理由がある。利用者の遠慮かもしれない。職員の対応の問題かもしれない。

いろいろな理由が考えられることを、利用者の話のなかから整理し、利用者自身で言わなければならないこと、介護相談員が伝えたほうがよいこと、事務局が伝えること、市町村が行うべきことを整理したうえで、利用者にとって最善の方法をとらなければならない。

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