(家族より)
だんだんと言葉を発することができなくなっているので、職員に「声かけはしていただいているのでしょうか」と聞くと、「声かけは家族がするものですよ」といわれた。
事務局長と施設長に伝える。
できないこともあるが、できるかぎり対処したいので、問題点は施設に話してほしい。
後日、職員全員の声かけが増え、利用者の雰囲気が明るくなった。しかし、まだ足りないと思う。今後、少しずつでも改善されていくように活動していく。
利用者に毎日接する職員の態度は、利用者の生活や心身の状態に大きく影響する。しかし、職員の姿勢や態度は個人の資質だけでなく、サービス事業者の運営体制や方針に大きく左右される。
相談員が継続的に関わっていくことにより、職員は「常にみられている」と意識し、事業者は自己点検をすすめる効果がある。事業者が「できないことがある」という姿勢から「どのようにしたらできるのか」という姿勢へ転換していくには、「なぜそれが必要なのか、それを行うと何が変わるのか」を検討しなくてはならない。
そのためにも、相談員は問題を発見するだけではなく、事業者の変化も的確にみつめることが重要となる。一足飛びに変化できないからこそ、わずかな変化を見逃さず、それによって利用者がどのように満足し、納得したかを、事業者に細かく伝えていこう。