スプーンを利用し、口もとにもっていくが、手前でこぼれて口に入らないことが多く、時間もかかる。ときどきスタッフの介助があるが、全介助してもらえないだろうか。
手で直接食べられるものは手で、あとは自助具を使うなどして自分で食べたほうがいい。
マヒが進行しないように残存機能を活用しようと話す。職員にも伝達する。
手で食べてもいいように、おしぼり、スプーンなどを用意する。見守りながら適度に介助。
利用者はなぜ全介助してほしいと話したのだろう。食事は施設での楽しみの一つといわれている。それが自由にならないというのは、利用者にとってどういうことなのかを相談員は考えなければならない。
介護サービス相談員は手で食べればよいとか、マヒが進行しないようにと自分の考えを示したが、それで利用者は「相談員は自分の気持ちを受けとめてくれている」と思えただろうか。
利用者の状況に応じて介助方法を考えなければならないのはサービス事業者である。利用者の現状を的確にみるのが介護サービス相談員である。相談員は、食事を自力で食べられない利用者の介助方針や介助方法などを事業者に確認し、利用者の気持ちを伝えよう。相談員は事業者の代弁者ではない、自分の考えを利用者に押しつけるような言動は慎まなければいけない。