同室の人のテレビが睡眠のさまたげに

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80歳代 女性、要介護度3、特養 入所8年6カ月

【相談内容】

自分の小型テレビを所有している同室の人が、夜中に洋画などの番組を観るため、テレビの光や音が睡眠のさまたげになっている。

【相談員の対応】

夜中にテレビを観ると、睡眠不足だけではなく、朝方に眠くなるため朝食も食べられないことが多くなり、本人の健康状態にも悪影響がある。また、光や音で同室の利用者にも影響を与えてしまうことになるため、施設に伝えた。

【施設の対応】

以前、施設側でも注意したことがあり、当然の相談として納得してもらった。

【その後の状況】

本人に説明をしたうえで、(?)施設側が消灯時間の午後9時にテレビのコンセントを抜くようにした。その結果、夜中にテレビを観ることもなくなり、朝も体調がよくなり、しっかり食事もとるようになった。訪問したときも、きちんと起きていた。

【相談員の感想】

本人はいうまでもなく、同室の利用者も通常の生活に戻ったと思う。施設側が承知している問題でも、相談員がさらにひと押しすることによって、改善することもある。

解説・ポイント

(?)
相部屋で個人専用のテレビを見ると、同室者への影響や問題が起こってくるが、基本的には、個人専用のテレビの設置は認められていることである。
ただし、施設が9時になったら一方的にコンセントを抜くという解決方法は、いかにも工夫がなさすぎる。施設としては、こうしたおざなりな対応ではなく、利用者が互いに快適に暮らせるようなルールをつくり、できればテレビを見ている本人が自発的にスイッチを切るような方向に持っていくべきだろう。
そうした対応をしないかぎり、とりあえずテレビの問題は解決しても、いずれ他の生活面での問題が顕在化してくるように思われる。施設という共同生活におけるルールづくりを利用者相互の配慮のなかで確立していくことが根本的な解決のポイントである。

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