あそこのパンがおいしいので、(介護サービス相談員が)次に来るときに買ってきてくれと頼まれた。 食べものとお金の問題がからむので困った。
施設長に伝えた。
食べものとお金の関係もあり、また、1回買ってくると習慣になり、毎回買ってこなければならなくなったりするので、この件は施設で対応する。
その後、利用者は何も言わなくなった。(施設が対応している)
「パンを買ってきてほしい」という要望は、お金のからむ問題でもあり、介護サービス相談員としては断るしかないが、ポイントはその断り方にある。
例えば「○○さんの気持ちはわかるのですが、○○さんだけに買ってくるわけにもいかないので、職員の方に相談してみるといいですよ」とか、「私の仕事では、それはできないことになっているのです。施設に○○さんの要望を伝えることはできるので、話してみましょうか?」など、よい断り方をいろいろ考えてみることをお勧めする。
あるいは、「どういうときに食べたくなるのですか?」と問いかけて、「パンを買ってきてほしい」という要望の背後にあるものを探ってみることも大切だ。単にそのパンが食べたいだけという場合もあるが、パンの話を糸口にして、何か別のことを介護サービス相談員に訴えたいのかもしれない。
話題を掘り下げていくうちに、これまで気がつかなかった利用者の状況や思いがみえてくることも少なくないので、そこから、また新たな対応を考えていくとよいだろう。