女性利用者の一人から、職員のなかに、ふろ上がりの男性利用者に女性の下着を着せて笑ったり、利用者にいたずらをして遊んでいるのをときどき目にする。また、利用者にやさしくて親切な職員ほど、どんどん施設をやめていく。どうにかしてほしいとの相談を受けた。
相談を受けた女性利用者には、施設の人事に介護サービス相談員は口を出せないので、少し時間をかけて事実確認をしたいと伝えた。居室で相談者の話を聞いている間、入口の陰で立ち聞きしている職員がいた。
様子をみて、状況によっては詳細な報告をしてほしい。
2度ほど、居室で相談者と話しているのを立ち聞きされてから、男性利用者にいたずらをして遊ぶことはなくなったようだ。ただ、職員の辞め方は相変わらずひどい状況。
施設の管理職の異動も激しく、職員からも人事的に適材適所の配属になっていないという声も。がんばっている職員も多く、人材の配置については、事務局と相談しながら検討中の状態である。
これは虐待の問題がある事例だが、事務局の「様子をみて、状況によっては詳細な報告をしてほしい」という対応はどうみてもおかしい。これは、明らかに立ち入り調査を実施しなければならないケースである。
介護サービス相談員が他の利用者に聞くなどして事実関係の確認を進める一方で、事務局は行政として組織的に対応できる体制をつくることが何よりも重要である。