左半身に障害があり、衣類の着脱、装具装着に時間がかかり、イライラして精神的に疲れてしまう。職員に支援を頼んだが、からだを動かすこともリハビリだからと受け入れてもらえない。そこで、骨折を契機として、現在は利用していない訪問介護に切り替えたい。
相談者の身体状況を理解すると、リハビリの継続が必要と考えられたので、リハビリの必要性を助言した(?)。そのうえで、相談者の了解を得て、本当の気持ちを事業者に伝えた。
相談できること、できないことを観察しながら、話し合い、意見を取り入れてリハビリを進めたい。
通所リハビリを再開し、職員の対応もよくなり、職員の人数も増えた。
相談者と施設の職員の相互理解が深められ、サービス利用が再開されてよかった。
(?)介護相談員の対応に、「相談者の身体状況を考慮すると、リハビリの必要性を助言した」とある。これは介護相談員が、機能訓練・生活リハビリ等の知識をじゅうぶん身につけていれば、こうした助言は可能であるが、そうではない場合には、こうした助言は慎重でなければならない。
リハビリなどのサービス内容は、ケアマネジャーが作成したケアプランに基づいている。したがって、リハビリの必要性や内容にかかわることは、担当のケアマネジャーが説明すべきことである。
この事例において介護相談員がやるべきことは、現在の通所リハビリテーションだけでなく、訪問リハビリテーションを利用する方法もあることを伝え、どちらが適切かも含めて、担当のケアマネジャーと十分話し合うようにと、利用者に助言することである。