職員の介護のしかたに不満をもち、職員や利用者に暴言をはく。かと思えば、若い男性職員だけを指名して介護させることを好む。さらに、深夜、家族に涙ながらに電話をして、職員の悪口を平気で言う。家族はその話に同情してしまう。
施設長に対して、
1. その利用者にはどんな不平・不満があるのかをよく聞く。
2. 批判的な人だから、その背景にどんな原因があるのかを聞く。
3. ストレス解消策として、外泊が好きなので、家族にお願いして1~2泊の外泊ができるよう伝えた。 また、職員にも公平な介護を行うよう要望した。
施設長に上記の3点をお願いしたら、そのまま実現してくれた。
相談員の対応に賛成して支援してくれた。
不平・不満は多少あっても、職員や利用者に当たりちらすことはなくなった。少し落ち着いて生活できるようになってきた。しかし、家族は自宅近くの施設にリハビリ目的で入所させたいため、退所してしまった。
この利用者の行為は、なんらかの不平・不満があるからだと、介護相談員の目には見えた。そうした目をもっていることが、まず良い。
しかも、介護相談員は不平・不満の背景にあるものを探りながら、それを自分で背負いこむのではなく、施設が日常的に対応していくなかで、解消するようにつないでいる点が、さらに良い。
こうした対応ができるスキルをもっているのが、真の介護相談員である