年を重ねても女は女。入浴のとき男性による介助はイヤだ。心が傷ついた。
同姓の方に入浴介助をお願いしたい。
相談者の胸の内に耳を傾け、気持ちや思いを事業者に伝えた。
職員のローテーションの関係で、どうしても男性職員が介助するときもあるので、職員のマナー教育を徹底したい。また、男性の力を必要とする場合もあり、コミュニケーションをとることによって、信頼してもらうようにしている。
なるべく同姓の介助員をつけられるように、職員の配置を考え、基本的には同姓の介助員となった。
入浴や排泄のときの姿は、誰にも見られたくないのは当然の気持ちだから、男性の入浴介助には抵抗があるだろう。
橋渡しをすることによって、職員の配置が変更された。
利用者の方の体格が大柄であったり要介護度が重いなどの理由で、男性職員の入浴介助が必要とされる場合でも、女性職員が2人で介助すれば対応できることも多い。それを1人で介助させようとするから、男性職員でないとダメという話になってしまう。
入浴介助や排泄介助は、やはり同姓介助が基本である。異性介助の理由を、人出が足りないせいにしたがる事業者もいるが、本質的には人出の問題ではない。いかにプライバシー保護に配慮し、利用者にとって心地よいサービスを提供するかという事業者の姿勢の問題である。
最初からできないと決めつける前に、介助のやり方や入浴の手順、浴室の環境などを含め、どうしたら女性職員でも介助が可能になるかを考えることが必要である。