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介護サービス相談・地域づくり連絡会

何か良いサービスメニューを教えて欲しい(施設職員)

何か良いサービスメニューを教えて欲しい(施設職員)
デイケア / 施設職員からの相談

【相談内容】

利用者の方に喜んでもらえる通所リハにしたいので、他の事業所が取り組んでいるサービスメニューがあれば教えて欲しい。

【相談員の対応】

利用者から好評な食事前のコップ一パイの冷水を飲んでもらうこと、また、えん下体操のパタカラを取り入れて下さいと対応した。

【施設の対応】

責任者もすぐに納得されて明日からでも実行することを約束してもらった。

【改善状況】

2ヵ月後の訪問時には昼食前の冷水一杯飲むこと、パタカラを大きなカラーで字を書いて利用者に見やすいように工夫して、全員で読んでおられ、えん下対策をされていた。

【相談員の感想】

利用者はどの事業所を利用しても、均等なサービス提供を受けられるよう私たちはその為に頑張りたい。

解説・ポイント

施設職員からサービスメニューの改善に関する質問への対応の事例であるが、介護相談員としての役割についてふり返る必要がある。

介護サービス事業所だけでなく、職員は利用者の自立支援のために自己研鑽することはサービス提供者として基本である。この事例の施設の職員は少しでも利用者のためにと思って介護相談員に質問したのであろうが、どうも、利用者のためのサービス検討をはき違えていないだろうか。他のサービス事業所で実施されている内容を参考にしたいのならば、事業所の協議会などを作り、情報交換や相互研鑽したり、事業所が責任をもって職員研修などに参加させるなどすることが必要である。まして、デイケアセンターはリハビリテーション施設であることを考えるならば、介護サービス提供にあたっては、利用者一人一人の心身の状況に応じたプログラム対応を考えることが必要である。

一方、介護相談員は自分が知っているからとサービス内容そのものを要求するということは、極めて重大な問題である。まして、責任者にプログラム導入を約束させるなどということは、介護相談員業務から逸脱していると言わざるを得ない。

「どの事業所を利用しても均等なサービスを受けられる」という意味を根本的に間違っているといえる。サービス事業所同士が相互に研鑽し合って質の向上を図れるように事務局を通して働きかけるなど、地域全体のサービス向上につながる方向で行動してほしい。

なお、事業所に求めた内容は「水飲みダイエット」とか「コップ一杯の水美容」、「表情筋トレーニング・パタカラ」、「パタカラ・エクササイズ」、「美容パタカラ」などと取り上げられたりしていることでもあり、介護相談員が自分の習慣などとして行うのは自由だが、介護サービスのプログラムとして採り入れるならば、消化器系の医師の指導や歯科医師などによる口腔ケアについての適切な指導が求められることを附記する。