苦情をいうと仕返しされる
【相談内容】
当直看護師への不満と苦情。直接苦情をいうと、仕返しをされる。職員や看護師などの言葉づかいの品のないのも嫌だし、何か頼んでもやってもらえない。
【相談員の対応】
利用者に仕返しをされたと思われること。入所者が仕返しを恐れて何もいえない状態はもっともいけない。入所者にやさしく説明し、何を求められているのかを見極める技量と心の広さを身につけて欲しいと、職員の再教育を申し入れた。
【施設の対応】
職員や看護師に入所者の気持ちを伝え、言葉づかいや対応に注意を払う再教育をする。
介護相談員を講師に社内研修を行い、「職員に求めるもの」を伝える場をつくった。
【その後】
法人内に各種の施設があるので、再教育のため配置替えをした。 1年間かけて実施に移し、よい結果がでている。
解説・ポイント
利用者の話を受け止めて受容することと、利用者の話を正しいと認めることとは異なる。
利用者の不満の背景や原因、理由などを考え、サービス事業者の自己点検を促すことが大切である。
注意しなければいけないことは、介護相談員が指導したら事業者が改善されたとか、介護相談員が事業者に対して権威的に接するのは適切ではない。
利用者が適切にサービスを利用できるように「橋渡し」をすること、介護相談員は「支え」の姿勢を忘れてはならない。