機械浴ではなく、普通に入浴したい
【相談内容】
入浴時の機械浴はきらい。座ることはできるので、普通に入浴することはできないか。また、裸でストレッチャーに乗せられ、1時間前から待たされるのも何とかしてほしい。
【相談員の対応】
相談した利用者は入所したばかりだが、しっかり話せる人であり、要望を聞き、日報に記入した。同時に施設の職員にも、直接本人から話したほうがよいとアドバイスをした。
【施設の対応】
即時、対応してくれた。
【改善状況】
利用者は浴槽にもう少し長く入りたいと、さらなる要望を出した。体調と相談しながらの対応となるが、利用者の当初の要望どおり、浴槽に普通につかることはできるようになった。
【相談員の感想】
施設側が入所時にもっとていねいな聞き取りをしていれば、利用者も満足な生活ができたものと思われる。
解説・ポイント
この施設は、入浴に対する考え方そのものに問題がある。利用者がこれまで機械浴だったのは、単に職員が楽だからということではなかったか。幸い、この事例では介護サービス相談員の橋渡しが奏功して、希望どおり普通に入浴できるようになったが、こうしたサービス利用者の要望や身体状況をきちんと把握しようともせず、このレベルなら機械浴と安易に決めつけていたのだろう。
介護サービス相談員は「施設側が入所時にもっとていねいな聞き取りをしていれば…」と感想を述べているが、まさにそのとおりである。
こうした施設での相談活動は、他のケアのあり方にもしっかりとした観察をすることが重要である。