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介護サービス相談・地域づくり連絡会

口腔ケアをしてほしい

口腔ケアをしてほしい
70歳代男性、要介護4、介護療養型施設(入所3カ月)

【相談内容】

(家族より)

食後の口腔ケアがされていないので、歯みがきをさせてほしい。

【相談員の対応】

口腔ケアは大切なことであり、施設側には相談者の名前を伏せて食後にはみがきをしたいという要望を伝えた。

【施設の対応】

相談内容を伝えたところ、院長、看護部長(副院長)、医務部長、関係責任者が対応。医務部長から「当施設には歯科診察室もあり、口腔ケアは行われている」という話があったが、看護部長からは「そうした声があることを重く受けとめ、今後、徹底したい」という確約をもらった。

【改善状況】

その要望以来、口腔ケアが徹底され、現在ではほかの施設から視察や見学に来るようになり、相談員が施設から感謝された。

【相談員の感想】

毎回、訪問するたびに、施設の関係スタッフの対応があり、帰るときには玄関まで見送りに来るほど相談員の受け入れ態勢が確立されている。

解説・ポイント

口腔ケアは人間が生きていくうえで非常に重要な「食べること」と「話すこと」の二つに深くかかわっている。食べることは生命を維持することに直結し、話すことは自分を表現することにつながる。
したがって口腔ケアの良しあしは心身の健康に大きな影響を与える。たとえば、加齢による衰えから自分でうまく食べることができなくなったり、うまく話すことができなくなると、その人の存在そのものが揺らいでしまうことになる。
つまり医学的な視点だけでなく、日常生活における目標や意欲をもち続けるためにも口腔ケアは重要である。
とくに自分を表現すること(話すこと)は、他人との関係を保つうえで大きな役割を果たしている。他人とのかかわりは人間にとって最後まで失いたくないものであり、それを保つためにも口腔ケアは重要な意味をもっている。利用者の話を真摯に受けとめ、直ちに対応した受け入れ施設も評価したい。