相談員に話したことが掲示板に貼り出される
80歳代女性、特養（入所5年）
【相談内容】
相談員に話したことが掲示板に貼り出されるのを見て、うかつに話せないと思った。相談したことを掲示しないでほしい。
【相談員の対応】
じっくり話を聞いたあと、事務局に報告。後日、施設側とも話し合った。
【施設の対応】
利用者の苦情や要望を聞き、施設側も改善に努力していることを利用者に知ってもらうため、さらに職員にも改善を呼びかけるために、短期間掲示したい。
【改善状況】
以前は長期間、掲示されていたが、1カ月間だけの掲示となった。
【相談員の感想】
相談があったことについては、すぐに改善に向けて対応しているようだが、全職員に徹底されていない。
解説・ポイント
施設がサービスの改善に向けて努力していることを利用者に知ってもらうことは重要である。
ただし、それを利用者に知らせる方法については十分な配慮が必要になる。相談員が利用者から受けた相談内容を施設に報告しているからといって、施設がそれを自由に掲示してよいことにはならない。このことは、掲示期間を短縮すれば解決するという問題ではない。
介護相談員が施設へ報告した相談内容を施設が掲示する際は、まず第一に介護相談員に掲示の了解をとることが必要である。そして相談員もどのようなかたちで掲示するかについて事前に確認しチェックするなど、責任をもって対応する必要があるだろう。