送迎のときの「早く歩け」の声が怖い
70歳代女性、要介護1、デイサービス(利用3カ月)
【相談内容】
デイサービスの送迎のとき、職員から「早くしなさい」「歩きなさい」など、上から怒鳴られているような気がする。その職員が迎えにくると怖い。
【相談員の対応】
相談内容を事業者に伝えてもよいかを確認したうえで、ありのままを報告した。
【事業者の対応】
その日のスタッフミーティングでテーマを設けて話し合った。その職員には個人面接で指導・助言をおこなった。
【改善状況】
その後、職員の表情や言葉づかいもなごやかになり、良好な信頼関係も得られている。
【相談員の感想】
事業者の素早い対応で改善できた典型的な事例。
解説・ポイント
この職員の対応はもちろんほめられたことではないが、一方、職員にしてみれば、送迎バスが渋滞にはまってイライラしたり、利用者が時間通りに来ないなど、いろいろと文句を言いたい状況もあるのではないか。職員に気持ちのゆとりがないと、当然、利用者への対応も悪くなりがちである。
したがって、事業者としては、利用者に配慮して、この職員に「個人面接で指導・助言」を行うだけでなく、職員がゆとりをもって業務を行えるような環境づくりや対応を心がける必要がある。
さらに、利用者も迎えのバスの時間にに遅れないようにするなど、利用者として最低限のマナーを守る必要がある。介護相談員は、こうした問題も含めて、事業者に助言してもよいのではないかと思う。