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介護サービス相談・地域づくり連絡会

友人に会いたい

友人に会いたい
92歳 女性 / 特別養護老人ホーム

【相談内容】

以前いた施設の仲良しだった人に会いたい

【相談員の対応】

伝えて欲しい(聞いて欲しい)との事。
上記内容を事業所に伝えた。

【施設の対応】

施設長に相談します。
理事長は、そういう相談があったら会わせてあげたい。と言っています。

【改善状況】

2か月後、会ってきました。
向こうの施設も気持ちよく受け入れて下さり、友だちの部屋で話が出来ました。とのことでした。
(スタッフさんの話)

【相談員の感想】

「会ってきました」と利用者本人から言われました。
とても喜ばれていました。会ったときの様子がご本人からよく感じとれました。

解説・ポイント

施設入所している場合、一時帰宅や外出は大きな意味をもっている。自宅などを訪れたいというと、すぐに「過去を懐かしんでいる」とか「帰宅願望」と処理されがちであるが、現在の生活を安心して、安定して続けていく上で一時帰宅や外出は重要であることを理解することが重要である。 現在の自分をふり返り、自分なりに現在の生活に意義を見いだそうとすることで、自分の居場所を再確認できるからである。家族や昔の友人に会うと「里心が出る」といって敬遠する施設や家族もいたりするが、施設入所している利用者の生活を考えるならば、むしろ、お互いの存在を再確認できる機会、「忘れられていない」ことを再確認できる機会として、積極的にとらえていくことが大切である。

この事例の場合、介護相談員からの話しに対して、施設が積極的にとらえたこと、相手の施設もそのことを理解して対応したことなど、利用者にとって好ましい取り組みとなった。施設ケアを考えるとき必ず意識して欲しいことは、利用者本人が暮らしの主人公であること、本人自身が自分の拠り所を見つけられるようにすることなどいくつかある。その施設の中だけで対応しようとすることでない取り組みは、今後の施設サービスなどのあり方に良い示唆を与えるだろう。