部屋替えに不満がある
【相談内容】
突然部屋が替わり、ベッドが廊下側になった。これまで外を見るのが楽しみだったが、みられなくなった。部屋に慣れるまでに時間がかかりそうだ。
【相談員の対応】
職員になぜ部屋替えをしたのかを聞く。
【施設の対応】
以前の部屋で、バスタオルなどを盗られたといって騒ぎたてたり、同室者をいじめたりしたので、部屋替えを行った。しばらく様子をみる。
【その後】
現在は部屋にも慣れ、洗面所や食堂が近いと気に入っている。
解説・ポイント
入所施設の居室は、利用者の大切な生活空間の一つであり、自分が自由にふるまえる場所でもある。しかし、ほかの利用者と同室の場合、問題発生の温床になりかねない。
利用者にとって部屋替えは「引っ越し」と同じ意味を持ち、生活リズムが変わるので、部屋替えの後の対応には配慮が必要だ。定期的に部屋替えをしている入所施設もあるが、多くは同室者との関係が悪化したときなどに行われるため、部屋替えの理由を利用者に明確に伝えないまま行われたりすると、利用者に不満が残ることが多い。
そこで、利用者が部屋替えを納得するように理由を説明しなければならないが、理由が口実の場合もあるので、相談員は必ず背景などを確認すること。部屋替えの理由と、利用者が現状をどのように受けとめているか、把握できているか、この2点をサービス事業者に確認しておくことが必要である。