自分の部屋で好きなテレビを見たい
80歳代 女性、要介護度1、グループホーム、入所3カ月
【相談内容】
自分の部屋で好きなテレビを見たいが、テレビやラジオが使えない。
【相談員の対応】
なぜ個室へのテレビやラジオの持ち込みができないのかなど、施設への橋渡しを約束した。
【施設の対応】
施設全体の利用者に配慮して、個人的な希望は受け入れられないので禁止している。
【事務局の対応】
個別な対応は当然のこと。個人の要望に対して施設として検討・改善すべき点は前向きに考えるべきだ。
【改善状況】
個室にラジオやテレビが持ち込めるようになった。
【相談員の感想】
新設された施設だったため、いろいろな面での改善や努力が必要という前提に立ち、利用者の相談をベースにして話し合いを重ねてきた。施設職員の努力により、3年の月日を経て個別的なケアが自然に実践できるようになってきた。
解説・ポイント
グループホームで個室なのに、なぜテレビやラジオの持ち込みができないのかわからないが、おそらくテレビやラジオのある人とない人が出てくることへの配慮があるのではないかと思われる。実際に「買えない人がかわいそう」といった考えから持ち込みを禁止しているところもある。
しかし、買えない人のためには共同スペースにテレビを1台設置するなどの工夫で対応できることであり、それとは別に一人で見たい人は個室に設置すればよい話ではないだろうか。
ここが共同スペースにテレビを設置したかどうかは明らかではないが、個室でテレビを見たい利用者の希望については、当然認められるべき方向で改善されたといえる。