通院時のタクシー代が高い。
60歳代 男性、要介護度1、特養、入所1年7カ月
【相談内容】
精神科や糖尿病のために内科を受診する通院時にタクシー代が高いので、安くする方法はないか。ちなみに年金受給額は約10万円だと言う。
【相談員の対応】
施設の担当者と話し合い、ボランティアで送迎してくれる人はいないか、社協やボランティア協会に問い合わせる。(?)
【施設の対応】
相談のあった利用者は、弟の家族からとても嫌われているが、利用者が独身のため弟に事情を説明し、仕事の合間に協力してくれるよう説得する。
【改善状況】
弟が納得して協力してくれるようになり、うまくいっている。利用者は精神的にも安定してきた。
【相談員の感想】
施設入所者も介護タクシーなどの利用ができたらいいと思う。
解説・ポイント
(?)
このような事例では、まず、介護サービス相談員は事務局に相談内容を報告することが望ましい。そして、事務局は利用者の病院への送迎について、行政との調整も含めて、地域のサービス資源の開発(地域に利用できるサービスはあるか、また、どのようなサービスを創出できるかなど)を検討しなければならない。
結果的にはうまくいったものの、施設が単に手近で楽な方法として家族の協力を依頼したのであれば問題である。
介護サービス相談員としては、このような点にも目を向けつつ、利用者本人と家族との関係に配慮しながら、本人が安心して生活できる方法を考えていくためのサポートをすることが大切である。