職員の態度を注意したら、ますますイヤな対応をされた
90歳代女性、要介護1、特養(入所8年10カ月)
【相談内容】
職員の対応に非常に不愉快な思いをし、何度も改善するよう注意した。その結果、いままで以上にイヤな思いをさせられ、夜も眠れなくなった。
直接、施設長にも話をした。
【相談員の対応】
施設長と話し合いをした。
【施設の対応】
職員に事情を確認したところ、誤った介護上の対応があり、相談者に施設長と職員が謝罪をした。
【改善状況】
相談者の不信感をぬぐうことはできず、その職員の介護を拒否している。
【相談員の感想】
この相談者は自分の気持ちをはっきり伝えるほうだが、ほかの利用者のなかには職員の対応にがまんしている人は多いのではないかと思う。
解説・ポイント
改善状況に「相談者の不信感をぬぐうことはできず」とあるのは、おそらく施設長と職員の謝罪の中身が、利用者にとって納得できないものであったからではないだろうか。よくある「そうした誤解をさせてしまったことを遺憾に思います」といった紋切り型の謝罪でお茶をにごしていなかったか。つまり、利用者にしてみれば、なんのお詫びにもなっていなかったのではないか。
素直に「対応が間違っていました」と認め、「申し訳ありません」と詫び、「今後は、このようにして改善してまいります」と具体的な改善案を提示していれば、その後の展開も違ったものになったのではないかと思われる。
引き続き見守っていく必要がある。