日当たりのよい部屋に移りたい
80歳代男性/特養(入所4年7カ月)
【相談内容】
部屋が北側で日が当らず、一日中、薄暗くて寒い。
日当たりのよい部屋に移りたい。
【相談員の対応】
相談内容を施設長と相談員の窓口になっている主任に伝えた。
【施設の対応】
すぐに部屋を変えることはできないが、ショートステイの利用者が自宅に帰ったら対応できる。
【改善状況】
1カ月後に訪問してみると、南側の日当たりのよい部屋に変わっていた。
解説・ポイント
部屋替えには非常に難しい問題がある。利用者によっては、ようやく慣れた環境を変えることに、かなりの困難をともなう場合があり、また、「部屋を替えてくれ」と声をあげた人だけが、得をするようなことも避けなければならない。
施設としては、利用者一人ひとりの居住空間に目配りしつつ、全体のバランスも考えながら、どう適切な対応をとるかが課題となる。
この事例では、「部屋が北側で日が当らず、一日中、薄暗くて寒い」と訴えていることから、おそらくこの利用者は一日中部屋にいて、昼間もホールや日当たりのよい場所に出ることがほとんどないのではないかと推測できる。
したがって、単に部屋を替えるという対応のみならず、レクリエーションやリハビリなど、日中活動のあり方も含めて、この施設のサービスのあり方を見直すことにつながるような提案ができるとよい。