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介護サービス相談・地域づくり連絡会

ごはんと薬を混ぜて口に入れられる

ごはんと薬を混ぜて口に入れられる
80歳代女性/要介護3/特養

【相談内容】

【介護相談員の観察】

食事介助をしている職員が、それぞれ別々に盛りつけられた食材(ミキサー食)を全部一緒に混ぜたうえに、さらに薬を混ぜたものを利用者に与えていた(本人は言葉では伝えられない状態)。

【相談員の対応】

施設に伝え、説明を求める。

【施設の対応】

施設は、「栄養」と「薬」を与えることがいちばん必要なことという返答。職員は、「認知症のひとは味がわからない」との返答。

【改善状況】

次回訪問時には、薬を混ぜることだけはやめていた。

【相談員の感想】

利用者にとって食事はいちばんの楽しみ。その食事がグシャグシャに混ぜられ、さらに上から薬をかけられては味などわからなくなるだろうし、かえって食事が苦痛になりはしないかと心配だ。

解説・ポイント

相談員の観察が非常に的確である一方、認知症に対する施設側の無知や偏見があらわになった事例である。

ここには事務局への報告や事務局および行政の対応が記されていないが、このような事例こそ事務局・行政の関与が欠かせない。なぜなら、認知症に対する正しい理解は、行政が介護サービス職員に対する研修などを徹底しないとなかなか進まないからである。施設や職員が偏見をもっていれば、利用者の家族や一般住民にもその偏見が広がっていくことになる。

相談員が気づいたことを施設にフィードバックし、状況が改善されたことはもちろん評価できるが、個別ケースの問題として終わらせないためには、これをきっかけに事務局が地域のサービス事業者を対象に認知症への理解を深める研修会を実施するなどの取り組みを進めることが必要である。こうした取り組みこそが、本質的な解決につながるのである。