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介護サービス相談・地域づくり連絡会

少しでもいいからお酒が飲みたい

少しでもいいからお酒が飲みたい
60歳代男性、要介護2、特養(入所2年10カ月)

【相談内容】

こんな身体になってしまい、自由がない毎日のなかで、せめて大好きだったお酒が飲みたい。

少しでいいから飲めたらうれしい。

【相談員の対応】

自宅で暮らしていたような日々に少しでも近づけたらと、リハビリに励んでいる相談者の姿をよく見かけた。施設に話してみると約束。その後、事務局から、市内で月1回程度、少量の飲酒ができる施設があるという情報を得た。

【施設の対応】

これからの課題として検討してみたい。できるだけ希望にそえるように話し合ってみる。

【改善状況】

2カ月後、月1回、夕食時に少量であればOKとなった。相談者は、その日の状況をとてもうれしそうに話してくれた。

解説・ポイント

現在、定期的にお酒が飲める日を設ける施設が増えている。施設内にホームバーをつくったり、お花見などのレクリエーション時に少量のお酒をふるまうところもある。
ただし、飲酒については、単なる嗜好の問題だけでなく、アルコール性疾患やアルコール依存症のある利用者への十分な配慮が必要となる。それらをふまえたうえで、1人ひとりのニーズに応えようとするこの施設の対応は評価してよい。
また、この相談員が施設側に、市内の他の施設でも飲酒できるところがあるという具体的な情報を提供している点も重要である。
このような情報提供は、施設にとっても説得力があり、施設の考え方を変えるきっかけになったといえる。加えて、事務局がそうした情報を把握していたことも改善への一助となっている。 こうした情報が事務局等で入手できない場合は、施設・事務局・相談員が集まる連絡会議などで、「飲酒できる施設はあるか?」と聞いてみるのもよい。実際に飲酒できる施設があれば、管理上のノウハウなどを発表してもらい、他の施設の理解を深めるというやり方もある。