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介護サービス相談・地域づくり連絡会

食堂へ行くのに並ばせられる

食堂へ行くのに並ばせられる
80歳代女性/要介護4/特養

【相談内容】

食堂へ行くのに、食事時間の1時間も前からエレベーター前に並ばなくてはならない。

食事時間に間に合うように自分で行けるし、何より、戦時中に何でも並ばされたことを思い出し、みじめになる。

【相談員の対応】

相談者の気持ちがよくわかるので、施設に報告した。

【施設の対応】

個別対応に欠けていた。

改めて考えると、1階の食堂に全員集合させるのは、利用者、職員双方にとってたいへんなことだということに気がついた。

【改善状況】

その後、利用者は自分で時間を見計らって食堂に行っている。施設では2階にも食堂を設ける改修計画が県へ申請提出された。

解説・ポイント

食事は、献立の内容や食べる行為ももちろんだが、雰囲気でおいしく感じることができる。
しかし、施設での数少ない楽しみの一つである食事時に強制的に並ばせるのは、苦痛だけしかない。「入所させて預かる」という姿勢でサービスを行っている施設では、食事に限らず、入浴などさまざまな場面で行列をなしている。行列は、無駄な時間を利用者に与えているのである。
こうした事例は、施設の構造上の問題として、やむを得ないと思いがちだが、職員の適切な対応によって補うこともできる。
今回は、相談員の情報が、職員の適切な対応を促しただけでなく、より的確な対応をすすめるために、建物の改修まで発展し、よい結果となった。